自動車メーカーにとって電動化は最優先課題です。電気自動車 (EV)、ハイブリッド電気自動車 (HEV)、プラグイン・ハイブリッド車 (PHEV) など、環境に優しい自動車の環境目標を達成するため、車載バッテリーの高度化が進んでいます。こうした根本的な変化はまた、自動車開発プロセスに不確実性をもたらしています。特に、新しい電気自動車の市場投入前には車載バッテリーの信頼性が大きな問題となります。自動車の開発サイクルにおいては、バッテリーの妥当性を事前に検証することが欠かせません。
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OEMやサプライヤーは、電動化の流れを受けて、「重いバッテリー・パックの耐久性」という新たな問題に直面しています。最新の電気自動車は、大きさや出力が同じ内燃機関 (ICE) 車に比べて20~30%重くなります。動作負荷が高まるため、エネルギー消費が増えて航続距離は短くなり、走行負荷抵抗も大きくなります。また、電気自動車用バッテリーは、車両総重量の平均3分の1を占めるため、質量配分の課題をもたらすとともに、バッテリー以外の部品の耐久性の問題も引き起こします。シーメンスの耐久性エンジニアリング・ソリューションを使えば、OEMやサプライヤーは電気自動車用バッテリーの耐久性の問題を解決できます。
サプライ・チェーン・システムが複雑化するなか、OEMは車載バッテリー・メーカーに、自動車に実装する前にバッテリーの妥当性を実証するよう求めています。今日のEV用バッテリー・メーカーは、バッテリーの設計からシミュレーション、テストにいたる短い開発期間のなかで、耐久性、快適性、振動騒音といった重要なパフォーマンス要件を満たさなければなりません。これらの要件を満たせなければ、許容度を超えた高いコストがかかります。さらに、ハードウェアを使って、振動テストや加振テスト中に、別の処理に使用するデータも収集しなければなりません。シーメンスのテスト・ソリューションは、1つのハードウェアでデータを収集するだけでなく加振テストも実行できるため、テスト時間とデータのポストプロセス時間を大幅に短縮することができます。
テスト/検証エンジニアは、正しいテスト手順にしたがってバッテリーの耐久性や信頼性を効率的にテストし、製品出荷後にコストのかかる製品リコールが発生する可能性を排除する必要があります。シーメンスのソリューションを導入すると、実際の測定値やテスト・プロファイルを使ってバッテリーを設計、テストできます。バッテリー・ユニットを過不足なく高速でテストし、製品耐久期間を通しての信頼性の高い動作を保証することができます。例えばOEMは、疲労損傷スペクトル (FDS) を使って、潜在的な部品サプライヤーの認証証明を比較できます。一方、自動車部品サプライヤーは、各OEMのテストニーズを分類してテスト・プロファイルを標準化し、FDSを使って他の仕様を比較して単一の認証試験を設計することができます。
オンデマンド・ウェビナーをぜひご覧ください。バッテリー開発のための振動認証テスト・ソリューションで、定義した基準に基づいてバッテリーを検証し、テストのカスタマイズと効率を向上させる方法を学びましょう。今すぐ登録してご覧ください。
Simcenterソリューションは、シミュレーションとテストを組み合わせて、あらゆる設計段階 (走行負荷抵抗データの収集、解析、データ・マイニング、荷重予測、応力および疲労解析から、重量、強度、耐久性のバランス維持) で、強度と耐久性に優れた軽量設計を実現します。
耐久性ソリューション、事業開発マネージャー
前職のフォード・モーターでは、乗用車から建設用トラックまで幅広い車両のテストを手掛けていました。振動騒音、耐久性テストに関わるデータ収集システムやデータ解析の専門家でもあります。ユルドゥズ工科大学 (トルコ、イスタンブール) で機械工学の学士号を取得。