半導体メーカーとその顧客にとって、品質を継続的に向上させ、早期の経年劣化を回避することは重要な目標です。電気自動車、サーバー、軍事防衛システム、消費財など、感度の高いアプリケーションであればなおさらです。
半導体企業は従来、電気テストあるいはG空間技術によって潜在的な不良を検査することで、早期の故障を減らす取り組みを続けてきました。部品平均テストのようなバーンインおよび予測テスト技術はかなり以前から用いられてきました。そのほか、視覚的欠陥スクリーニングや異常パターン検知アルゴリズムによる歩留まりクラスタリングなど、複数のG空間手法を駆使して初期不良を予測しています。
欠陥ゼロと持続可能性の向上を追求する企業にとっては、製造故障と製造ばらつきを減らすことが重要です。インライン熱抵抗測定は、半導体の品質を保証する新たな手段の1つです。熱過渡試験は、短パルスに対する接合部温度応答を測定し、潜在的な製造故障に対する知見を提供します。この手法は、熱伝導経路の不整合を明らかにするほか、熱抵抗の影響を定量化し、影響の大きい個所をハイライトします。サーマル・インターフェース・マテリアル (TIM) 部およびダイアタッチ部に発生する空隙や剥離といったわずか数秒で見つけられる問題だけでなく、短パルスを使用することでパッケージ外部の問題も測定できます。
このウェビナーでは、熱過渡試験を使用して半導体パッケージの温度変化を測定し、潜在的な製造故障を検出する方法を紹介します。
主な内容
電子機器・半導体向けポートフォリオ開発エグゼクティブ
Andras Vass-Varnaiは、ブダペスト工科経済大学で電気工学の修士号と博士号を取得しました。2007年にメンター・グラフィックスに入社し、MicReDグループでアプリケーション・エンジニアとしてキャリアをスタートさせました。その後、10年以上にわたり、製品マネージャーとしてDynTIMやPowertesterなどの開発プロジェクトに携わってきました。シーメンスの電子機器・半導体市場向けポートフォリオ開発エグゼクティブとして現在の役職に就く前は、韓国のソウルでアジアの事業活動をサポートしていました。現在はイリノイ州シカゴを拠点に米国の事業成長を支えています。専門分野は、電気システムの熱管理、熱過渡試験とモデリングの先端アプリケーション、TIM材料の特性評価、高出力半導体デバイスの信頼性試験です。