「製品を市場に出すまでの時間を短縮する」 - これは、すべての業界のすべてのメーカーに共通の目標です。医療装置業界では、この目標はさらに重要になります。市場投入期間の短縮とは、「命を救い、生命を維持する装置や治療をより速く患者に届ける」という意味だからです。呼吸装置の場合、この目標を達成する鍵となる技術は、数値流体力学 (CFD) シミュレーションです。ウェビナーでは、この点についてゲストスピーカーであるChris Varga博士 (Vyaire Medicalm、シニア・エンジニアリング・フェロー) にお話しいただきます。
Vyaireではどれくらいシミュレーションを活用しているでしょうか? 「現在開発中の製品のなかで、CFDを使用していないものはありません。」とVarga博士は言います。Vyaireでは、試作前の初期段階に行う調査、フィージビリティスタディ、設計調査でCFDを使用しています。シミュレーションツール内で装置設計の構想が始まることもあります。このシミュレーションツールは、デバイス開発プロセスの後期段階 (製造中など) に発生する問題を解決するために使用するツールと同じものです。
患者は体形や体格がさまざまで、呼吸の仕方も違う (「口呼吸」の人もいれば「鼻呼吸」の人もいる) ため、シミュレーションでは、「各患者は肺の機能や構造によって異なる呼吸の仕方をする」ということを考慮する必要があります。CFDシミュレーションに投資したことで、「すべてのユースケースを詳細にシミュレーションできるようになった」、「高価なプロトタイプを作成しなくても済むため、時間とコストを削減できるようになった」という2つの効果がありました。
Chris Varga博士 (Vyaire Medical、シニア・エンジニアリング・フェロー)
Javier Garriz (シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア、マーケティングマネージャー)